赤字事業を整理し、債務超過から再成長へ
支援前の状態
本業の既存店舗は順調に成長していましたが、海外進出で大きな損失が発生。
さらに国内で新規出店した店舗も不振となり、複数の赤字事業によって資金が急速に流出していました。
本業には十分な収益力が残っていたものの、資金繰りが急激に悪化し、早急な対応が必要な状態でした。
課題
最大の課題は、経営改善を進めるための時間がほとんど残されていなかったことです。
赤字店舗を整理すれば本業で会社を立て直せる可能性は高いものの、その改善効果が出る前に資金が尽きてしまうリスクがありました。
まず資金流出を止めるとともに、経営改善を実行するための時間を確保する必要がありました。
支援内容
支援開始後、すぐに経営改善計画の策定に着手しました。
同時に、金融機関には返済条件の見直しを相談し、税金・社会保険料についても資金繰りを踏まえた対応を行うことで、手元資金を確保。
そのうえで赤字店舗から撤退し、本業である既存店舗の収益改善を進めました。
正常返済へ戻った後も、過去の損失による債務超過が新規融資の障害となっていたため、財務体質の改善策として政府系金融機関の資本性劣後ローンを活用。
金融機関から見た財務評価を改善し、再び成長投資ができる環境を整えました。
成果
4年後にリスケジュールを卒業し、銀行融資の返済を正常化。その後、売上規模は当時の4倍以上まで成長しました。
さらに資本性劣後ローンを活用することで実質的な債務超過を解消し、メインバンクの融資姿勢も改善。
その後は再び新規出店が可能となり、成長投資を再開できる財務体質へと改善しました。
支援のポイント
資金繰りの安定化だけで終わらず、「再び投資できる財務状態」まで改善したこと。
事業再生では、正常返済へ戻ることが一つの大きな目標になります。
しかし、債務超過などの財務上の問題が残っていると、正常返済に戻っても新規融資を受けにくく、会社が成長できない場合があります。
P/Lの改善だけでなくB/Sまで改善し、「守りの再生」から「成長できる会社」へ移行することが重要です。